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〜 カムイエアポート乗車記 〜

機械工学科2年 4124番 K.B

1. はじめに

 旭川駅発着の快速「エアポート」が2016年のダイヤ改正で廃止になるとの発表があり、乗車してみることにした。普通の快速列車に2ドアの特急型車両を使用していることで遅延や混雑がひどいという話は前々から耳にしていたが果たして…
札幌からの乗客を迎える

写真1 札幌からの乗客を迎える


2. エアポート62号 3852M 721系

 まず、乗車するのはスーパーカムイで使用される785,789系の列車ではなく721,733系のエアポートに乗車してみる。筆者は前日から乗っていた「はまなす」の回送を見送っていたので着席が出来なかったのでデッキに立つことにした。乗車前に一通り見たところによると座席は埋まり各デッキに立客が数人いた。また、uシートは8割ほどの乗車率だった。列車は定刻通り出発し白石(この便は白石に停車する)新札幌と着々と乗客を拾っていく。北広島で東室蘭ゆきに接続しているので数人下車するが続く恵庭でも乗車があった。筆者は南千歳で下車したがほとんどは新千歳空港まで乗り通すようだった。時間もまだラッシュ前で上り(札幌とは逆向き)だったので朝早くの航空機を利用する人が多かったためだと考えられる。
721系 快速「エアポート」

写真2 721系 快速「エアポート」


3. エアポート143号 3899M 789系

 さて、続いて筆者は札幌からスーパーカムイになるエアポートに乗車する。南千歳からuシートに乗ったのだが、そのときですでに座席は埋まっておりuシートも9割近い乗車率だった。途中駅から乗車する人はデッキに立たざるを得なかった。uシートのデッキにも立客が出るほど混雑していた。しばらくして車内検札がはじまり車掌がひとりずつ切符の確認をしていく、エアポートはuシートのある4号車に車掌が常駐しているようでドア開閉などもそこで行うようだ。途中駅で6両や3ドア車だと思っていた乗客が急いで移動する姿が見られた。今回の改正は車両の仕様の統一化もあると思う。札幌に到着、乗客のほとんどは降りスーパーカムイの乗客と入れ替わった。なお、そのスーパーカムイも立客が出るほどの盛況だった。


4. エアポート172号 3958M 789系

 乗車10分前、各乗車口に20人ほどが並び到着直前には隣のホームにはみ出るほどの人が並んでいた。列車が到着し下車が終わった後、乗車する人たちと一緒に係員も車内に入り座席の向きの変える指示をしていた。ほとんどの乗客は座席の回転がわからなかったようで係員や車掌からやり方を教えてもらう姿がみられた。785,789系のuシートにはコンセントがついており筆者も携帯の充電に使わせてもらった。列車は駅間をほとんど120kmで走行し俊足を見せつけた。終点の新千歳には対向のエアポートの遅れのため5分ほど遅れて到着。乗客はすぐさま階段をのぼり搭乗口へと急いで行った。
uシートのコンセント

写真3 uシートのコンセント


5. まとめ

 数回にわたって快速エアポートに乗車したがどの列車も相当の立客が出るほど混雑していた。確かに座れれば乗り得である「カムイエアポート」であるが、この混雑している状況で2ドアデッキ有の車両では乗降時の遅延やデッキの混雑などが目に付いてしまう。このようなことを考えるとカムイエアポートの廃止も致し方ないのかと思う。


参考文献
  • JR北海道:「L特急スーパーカムイ(789系・785系)」、http://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr013_01.html、2015年8月参照


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