交通システム工学科3年 3039番 K.K |
日本大学理工学部鉄道研究会(以下、NRと称す)では、新入部員を歓迎するためと、部員同士の親睦を図るため毎年新歓ハイクを行っている。新歓ハイクの行先はその年の新入部員が決めるのがNRの伝統となっている。 今年度の新歓ハイクは、SLパレオエクスプレスや石灰石輸送列車で有名な秩父鉄道へ行くことになった。今年の新歓ハイクは6月13日に行われ、新入生13名、上級生15名、OB4名の合計32名が参加した。集合時間・場所は午前9時30分に秩父鉄道の熊谷駅改札前であったが、1時間近く前に到着する部員もいた。と思えば集合時間ギリギリになって走ってくる部員も見られるなど部員によって時間に対する考えは様々なようだ。 様々といえば、熊谷駅まで各部員が通ったルートが挙げられる。初電で自宅を出発し大回り乗車をした部員や、熊谷駅まであえて東武鉄道と秩父鉄道を使う部員など各自好きな経路で熊谷駅を目指した。寝坊のため、新横浜駅から熊谷駅まで新幹線に課金した部員もいるという噂だ。 参加者を点呼した後、一行は秩父鉄道のホームに降りた。ホームからは、元東急車の7500系、かつて都営三田線を走っていた5000系などが留置線に止まっている様子を見ることができた。さらに、元西武101系を改造した6000系急行「秩父路」も入線し、部員を飽きさせなかった。 集合写真撮影の後、三峰口駅から普通列車に乗車し、秩父方面に向かった。乗り込んだ号車はNR部員しかいなかったということもあり、半自動ドアの開閉ボタンを押してセルフ車掌を行う部員が続出した。筆者も含め、みなさん自覚しましょう。 車内で長瀞ラインくだりグループ、秩父市内観光グループ、貨物列車撮影グループの3つのグループに分かれ、それぞれの行程を楽しんだ。 筆者は長瀞ライン下りに参加したので、その様子を以下に記そうと思う。一行は、長瀞駅前からシャトルバスで出発地点の親鼻橋まで移動し、そこから乗船した。木製の細長く小さな船で、NR部員が乗り込むとだいぶ窮屈であった。 船に動力は無く、船頭さんが長い棒をあやつって向きをコントロールするのである。船からは荒川橋梁を渡る復路のSLパレオエクスプレス号の雄姿を見ることができ、ライン下りに参加した一行はそれをカメラが水に濡れないよう必死になって撮影した。そして、SLを撮影するために河川敷に集まっていた貨物列車撮影グループと偶然再会した。撮影グループもこちらに気づいていたようで、お互い写真を撮りあったり、手を振ったりした。その後、急流スポットとして有名な“小滝の瀬”を通り、“亀の子岩”や“秩父赤壁”などを見つつ“岩畳”に到着した。岩畳から長瀞駅までの道には伝統的な商店が立ち並びどこか懐かしい雰囲気であった。 今回の新歓ハイクは例年でも珍しい3グループ制となった。NR全員で行動したのはSLパレオエクスプレス号のみではあったものの各々の希望を取りいれられたため、新入生も上級生もOBも全員が楽しむことができたと思う。これからもNRとしてみんなで一致団結し頑張っていきたい。 |